カラオケで思い切り歌ったあとの「喉の痛み」は、多くの人が経験する悩みです。楽しい時間のはずが、翌日に声がかすれたり、喋るのも辛くなったりすることもあります。実はその原因は、声帯や喉の筋肉への過度な負担、乾燥、そして誤った発声法など、複数の要素が重なっているのです。
喉を痛めないための効果的な対策や、正しい発声のポイントを知り、最後まで気持ちよく歌い切れる喉を目指しましょう。
カラオケで喉が痛くなるのはなぜ？
カラオケで喉が痛くなる原因は、以下の2つが多いといわれています。
・声帯の摩擦
・喉周りの筋肉の過緊張
大声や無理な発声、緊張や姿勢の悪さが積み重なると、声帯に炎症が起き、筋肉が硬直して痛みが生じます。特にキーの高い曲を歌っているときや、声を張り上げて歌ったときに、喉を傷めたと感じる人も多いのではないでしょうか。この章では、声帯や筋肉に負担がかかるメカニズムを詳しく解説し、痛みを防ぐポイントを紹介します。
声帯の過度な摩擦
声帯は、呼吸によって流れる空気が振動して音を作る場所です。大声を出したり、高音を無理に出そうとすると、この声帯が強くこすれ合い、摩擦によるダメージが生じます。特に、力任せに声を張り上げると声帯の粘膜が炎症を起こし、痛みやかすれの原因になります。また、マイクの使い方が不適切な場合も問題は起こりやすくなります。マイクから離れすぎて声量を上げようとすると、喉に無理な力が入り、声帯が傷つきやすくなるからです。
歌を歌うときなど、声を出すときは「息の流れ」に乗せる意識が大切です。息を均等に流し、声帯がスムーズに振動するような発声を意識することで、摩擦を最小限に抑え、喉の健康を守ることができます。
喉周りの筋肉の過緊張
喉の筋肉は、声帯の動きを支える重要なパーツです。しかし、歌うときに力が入りすぎると、この筋肉が過度に緊張してしまいます。緊張状態が続くと血流が悪化し、声帯周辺がこわばって痛みを感じやすくなります。特に「高音を出そう」「大きな声で歌おう」と意識しすぎると、首や肩の筋肉まで固くなり、呼吸も浅くなってしまうのです。
これが「喉が詰まる感じ」や「声が出にくい状態」を引き起こします。喉を開くような感覚で息を流し、体全体の筋肉の力を抜くことで、負担を軽減し自然な発声ができるようになります。間違った歌い方による筋肉の硬直を防ぐためにも、自分の声域に無理ない範囲でリラックスして歌うことが、最も効果的な対策といえるでしょう。
カラオケで喉を痛めないためのポイント7つ
喉を痛めずにカラオケを楽しむためには、正しい発声法と身体の使い方が欠かせません。以下の7つのポイントを意識するだけで、喉への負担は大きく減少します。
①喉を開くように意識する
②姿勢を正して呼吸を整える
③声量をコントロールする
④自分に合ったキーで歌う
⑤乾燥を防ぐ
⑥喉に優しい飲み物を選ぶ
⑦アルコールやタバコを控える
これらは、すべて喉を守りながら楽しく歌うための基本です。それでは次に、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
①喉を開くように意識する
声帯への負担を減らすには、喉を開く感覚を身につけることが最も重要です。喉を開く感覚といってもイメージがつきにくい人は、「あくびをするような感覚」を意識するとわかりやすいです。あくびをすると自然に喉が開き、舌の根元が下がります。この状態が、空気の通り道を広げ、呼吸の流れをスムーズにしてくれる理想の発声姿勢なのです。
また、舌の位置にも注意しましょう。舌が上がると喉の奥が狭まり、声がこもったり、力が入りやすくなります。その反対に舌を軽く下げてリラックスさせることで、声帯が自然に振動しやすくなります。鏡を見ながら「おおー」「ううー」と声を出すと、外から見た喉の表面が少し下がります。視覚的に喉の奥が広がっている感覚を確認するのも効果的です。
そうして喉を開くことを意識するだけで、声量が上がり、無理をしなくても響く声が出せるようになります。これは、喉を守りながら長時間カラオケを楽しむための基本中の基本です。
②正しい姿勢で歌う
正しい姿勢は、呼吸の流れと発声の安定を支える基礎です。立って歌う場合は、背筋を伸ばし、足を肩幅に開きましょう。重心はかかとではなく、足の裏全体に均等に乗せます。体が前後に傾いていると、呼吸が浅くなり、喉に余計な力が入る原因となります。
座って歌う場合は、背もたれにもたれず、骨盤を立てて座ることがポイントです。猫背のまま歌うと、肺が圧迫されて声量が落ち、喉で無理やり声を出そうとする発声になりやすくなります。姿勢を整えることで、呼吸が深くなり、声が自然に通ります。
また、体全体の力を抜くことも大切です。肩や首に力が入ると、喉の筋肉が緊張してしまい、かえって喉を閉めることになりかねません。精神的に緊張しているときなど、なかなかリラックスできないときは、軽くストレッチをしてから歌うことで血流が良くなり、声帯の動きもスムーズになるでしょう。姿勢を正すことで、声の伸びや響きは格段に向上します。
③声量をコントロールする
声量は「大きく出す」ことではなく、「響かせる」ことが大切です。無理に大声を出すと、声帯に強い摩擦が生じ、ダメージを受けやすくなります。ここで効果的なのが、マイクの使い方です。マイクは喉の代わりに音を拡張してくれる道具なので、ボリュームを調整することで、軽く話すような声でも十分響かせることができます。
自分に適したマイクの声量調整をする際は、まずマイクを口から5〜10cm程度離し、音が割れない位置を探してみましょう。声を張り上げずとも、自然な発声で音量をコントロールできます。もし高音が苦手な場合は、無理に出そうとせず、喉を開いたまま息の流れを意識してください。
また、呼吸を使って声を支える「腹式呼吸」を取り入れると、喉の負担を減らせます。お腹で息を押し出すようにして発声することで、声量を無理なく保てます。これはプロの歌手も実践している基本的なテクニックです。
④無理のない範囲でキーを調整する
自分に合ったキーで歌うことは、喉を守るうえで欠かせません。キーが高すぎると、声帯を強く引き伸ばしてしまい、摩擦によるダメージを受けやすくなります。逆に低すぎるキーも、無理に響かせようとして喉に負担をかけることがあります。
カラオケ機器には「キー調整機能」があります。原曲のキーにこだわらず、出しやすい音域を探すことが重要です。まずは「楽に出せる中音域」で歌い、少しずつ上げ下げしてみましょう。自分にとって自然に出せるキーを見つけることで、喉の筋肉に余計な緊張がかからず、声が安定します。
また、曲ごとにキーが異なる場合もあります。無理に全曲を原キーで挑戦するのではなく、「この曲は1下げ」「この曲は2上げ」と調整しながら歌う習慣をつけましょう。これは、喉を守りながら表現力を高めるための効果的な対策です。
⑤喉の乾燥を防ぐ
乾燥は、喉の痛みや声のかすれを引き起こす最大の原因のひとつです。声帯が乾くと、摩擦が強まり、わずかな発声でも炎症を起こしやすくなります。カラオケルームは空調が効いているため、特に乾燥しやすい環境といえます。喉が乾燥してしまわないよう、歌う前や途中で、こまめに水分を取るようにしましょう。おすすめは「常温の水」または「ぬるま湯」です。冷たい飲み物は一時的に気持ち良く感じますが、声帯の血流を悪くし、筋肉を硬くしてしまうことがあります。
また、飲むタイミングも重要です。曲の合間やキーが変わる前など、息を整えるタイミングで少量ずつ飲むのが理想です。喉を湿らせ続けることで、発声の滑らかさが保たれ、声帯への負担が軽減されます。
⑥喉をいたわる飲み物を選ぶ
喉のケアには、飲み物選びも大切なポイントです。喉に優しいのは、はちみつ湯や白湯、生姜湯など。これらは粘膜を保護し、声帯の回復を助けてくれます。反対に、避けたいのはカフェインやアルコールを含む飲み物です。これらは利尿作用が強く、体内の水分を奪って喉の乾燥を悪化させます。
カラオケ中に飲むなら、ホットドリンクや常温のハーブティーがおすすめです。特にカモミールやはちみつレモンティーは、声の通りを良くしてくれます。また、炭酸飲料も喉を刺激するため、できれば控えたほうが無難です。
喉を労わる意識を持つだけで、翌日の声の調子が大きく変わります。飲み物を選ぶことも、喉を守るための立派な対策なのです。
⑦アルコールやタバコの摂取を控える
アルコールやタバコは、喉にとって大敵です。アルコールは体内の水分を奪い、喉を乾燥させます。さらに、血管を拡張させて炎症を起こしやすくし、声帯にダメージを与えることもあります。
また、タバコの煙には有害物質が多く含まれており、声帯の粘膜を直接刺激します。継続的に喫煙すると、声がかすれたり、慢性的な炎症を引き起こすリスクが高まります。
カラオケの前後は特に、アルコールやタバコを控えるのが賢明です。どうしても飲みたい場合は、アルコールの量を減らし、その分しっかりと水分を補給しましょう。喉を清潔に保ち、声帯を潤すことで、よりクリアで伸びのある声を保つことができます。
喉を鍛えるトレーニング
喉を強くするには、日常的なトレーニングが効果的です。喉や呼吸筋を鍛えることで、発声の安定性が向上し、長時間歌っても疲れにくくなります。おすすめは以下の方法です。
・ロングブレス・トレーニング
・ペットボトルトレーニング
・ハミング練習（鼻歌）
・軽いストレッチと深呼吸
これらのトレーニングは、声帯や喉の筋肉を優しく強化するだけでなく、呼吸のコントロールにも役立ちます。毎日数分続けることで、喉の耐久力が上がり、安定した発声ができるようになります。
ロングブレス・トレーニング
ロングブレスとは、息を長く吐き続ける呼吸トレーニングです。深く吸ってゆっくり吐くことで、呼吸筋と声帯を同時に鍛えられます。やり方はシンプルで、鼻から4秒かけて息を吸い、口から8〜10秒かけて吐き出します。このとき、喉を締めずにリラックスして行うのがポイントです。
慣れてきたら、一定の声を出しながら息を吐く練習も行います。「う〜」や「あ〜」などの声を保ちつつ、できるだけ長く続けるように意識しましょう。これにより、呼吸と声の安定が生まれ、声帯の動きも滑らかになります。
ロングブレスは、発声前のウォームアップとしても最適です。日常的に続けることで、喉が疲れにくくなり、自然に通る声を出せるようになります。
ペットボトルを使ったトレーニング
500mlの空ペットボトルを使った呼吸筋トレーニングもおすすめです。ペットボトルの口に軽く息を吹き込み、ゆっくりと一定の強さで空気を押し出すことで、発声に必要な呼吸コントロール力を鍛えられます。
また、息を吹き込みながら「ふ〜」と軽く音を出す練習を加えると、声帯をリラックスさせながら強化できます。この練習は、喉に過剰な力を入れずに息の流れを整えるのに効果的です。
ペットボトルを使うトレーニングは、簡単にできて負担も少ないため、毎日の習慣として取り入れやすい方法です。呼吸筋を鍛えることで、声量や音の安定感も増し、自然で美しい声を維持できます。
カラオケするならコート・ダジュール
喉に優しく歌いたいなら、カラオケ「コート・ダジュール」がおすすめです。最新機種の導入に加え、喉に良いとされるドリンクメニューも備わっています。具体的には「はちみつレモネード」や、エイベックスが長年蓄積してきたアーティストの「喉のケア」のノウハウと喉に良いとされる成分をギュッと一本に詰め込んだいわば"飲むのど飴"ともいえるボイスドリンク（ジンジャー/アップル）などもございます。
また、長時間の利用でも快適に過ごせる座席配置や照明調整があり、リラックスした状態で歌うことができます。音響設備も高性能で、無理なく自然な声量で歌っても十分に響くのが魅力です。喉をケアしながら楽しめるカラオケ店として、多くの人に支持されています。
お近くのコート・ダジュールはここから検索
まとめ
カラオケで喉が痛くなる主な原因は、声帯の摩擦や筋肉の緊張、乾燥、アルコール摂取など複数の要素が関係しています。喉を守るためには、正しい姿勢や発声、呼吸のコントロールを意識し、自分の声に合ったキーや声量で歌うことが大切です。
また、日常的にトレーニングを行い、喉の筋肉を鍛えることで、より安定した発声が可能になります。楽しみながら喉を労わることが、カラオケを長く続けるための最大のポイントです。
カラオケでのど飴を舐めるタイミングは？
のど飴は、カラオケの前ではなく「歌い終わった後」に舐めるのが最適です。歌う前に飴を舐めると、口の中の粘り気が増えて発声しづらくなる場合があります。歌唱後に舐めることで、乾燥した喉を潤し、声帯の回復をサポートできます。特に、はちみつ入りがおすすめです。
カラオケで喉が痛くならない人はいますか？
喉が痛くならない人は、正しい発声法を身につけ、日常的に喉をケアしている人です。特に腹式呼吸で歌える人は、声帯への負担が少なく、長時間歌っても喉を痛めにくい傾向があります。また、十分な水分補給と適切な休憩を取ることも大切です。
カラオケ コート･ダジュール制作チーム
カラオケの鉄板ネタや歌唱力向上に向けたコンテンツを作成。
カラオケなのに「歌わない」、様々なカラオケの楽しみ方のご提案をお届けします。